井の中のカワズ

日々感じたことなど

改元の準備

何日か前に耳に入ってきた職場の人たちの会話


A:「あと数日で平成も終わるよ、どうする?」

B:「ほんとうですね、私何も準備してないです」

A:「何か準備することある・・・?」

うるおぼえなので、若干推考交じりだけど
こんな内容で、

会話に入ることはなかったが、一人わからないように笑いをこらえていた
Bさんは天然っぽいな、と

別に何も面白い内容でもないけど、改元で一般人が準備することなんて思いつかない

そんな当たり前のことに一人でツボにはまっていた


ただ、個人的に、毎年年末年始になると、世間は正月ムードになる

昔に比べると若干正月ムードもなんとなく薄いものになってきたけど
それでも日頃・日常と比べると違う感じにはなる

1年に一回のこと

今回の改元は、30年に一度のことで
正月よりも稀有な節目である

政府の計らいか詳しくないけど、カレンダー上は10連休となっていて
年末年始休暇よりも長い企業も多いと思う

にもかかわらず、世間のムードは年末年始以下のような気がして
なんとなく頭に引っかかっていた

別に支障はないんだけど、もっと、正月以上に特別なムードになってもいいんじゃないかと


一人で笑っていた数日前の職場の会話

今日を入れてあと3日で平成も終わる今になって

改めてこの会話を思い返し、そこに意図はないと思うけど
世間の人々の心情を表したやり取りだと気づいた


30年続いた平成が終わる

そんな大きな節目の時期にもかかわらず何も準備していない

30年に1度の、改元という非日常的な節目、一般人として何も準備することなんて無いよ

そんな意味を含んでいたわけで

人は何か節目にお祝いだったり、報告だったり、何かを刻みたい生き物だと思う

でも今回は稀有すぎる節目で何かしたくてもすることが無い、ということを
おそらく無意識にでも世間の人々は共通の想いを抱いている、かもしれない

「何も準備していない」を笑っておきながら、
「何かしないと・・・」とやることを探している自分がまた面白い

でも具体的にやることなんてほんと何もないと思う
一般人には

だから何をしていようと、何をするかは各個人の自由なんだろう

せっかくの10連休だから海外旅行に行くもよし、

普段やりたくてもできないことを思いっきり楽しむ
(或いは片付ける)
でもよし

でも自分として今何をするべきか、しておいたほうがいいか
考えると、
掃除でもしながら30年を振り返るとか
そんなのがよさそうだなと、考えた

天皇陛下のお言葉にもあったように
戦争のなかった平成という恵まれた時代に
この30年の間に自分は何をしていたのか
静かに思い起こし、次の時代に思いを馳せる

そんな過ごし方がいいんじゃないかなと、一人勝手に思った
2019年4月28日だった